南島原市南有馬町 原城跡
潜伏キリシタン関連遺産の構成遺産
2018年に世界遺産登録が決まった長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産の構成遺産となります。
明応5年(1496)日野江城の支城として有馬貴純によって築城。一国一城令の下、配乗になっている原城跡に農民が立てこもり島原の乱と言われる一揆となりました。
国道251号線、島鉄:原城前バス停そばから入った所になります。
場所:Googleマップ
板倉重昌碑
板倉重昌(いたくらしげまさ)は島原・天草一揆の際、幕府方連合軍の総大将。
寛永15年(1638)三度目の総攻撃の際に自らも突入し一揆勢の抗戦により51歳で戦死。
重昌を偲んだ孫の重道の依頼により延宝9年(1681)に制作。
しかしこの時、碑の建立には至らず寛政9年(1797)子孫の板倉勝長らによって重昌が戦死したとされる現在の場所に建立。
原城跡
本丸側は駐車禁止の案内がありここ原城跡を散策するためには原城温泉「真砂」がある所の無料の駐車場を利用する必要があります。
案内ではここから本丸跡まで850mあるので歩きで10分程度の時間が必要だと思って下さい。
無料レンタサイクルもあるそうですよ!
ただ所々に案内があるのでそれを見ながら散策するのも健康にいいかもしれませんね。
本丸の広場から少し道を進んだ所に桜があるのですがその側の建物にガイドさんも居られるようです。
■ホネカミ地蔵
すぐ側の一段上がった場所にお地蔵さんが見えています。
一揆より130年ほど後の明和3年(1766)に残された遺骨を敵味方区別なく拾い集め供養した地蔵塔です。
■石碑と石祠
順路?を少し進むと石垣の上に背中を向けた石碑が見えて来ます。
今回は石垣をよじ登って桜をバックにパシャリ!
文字がかすれて読めないのでそういったモノなのかは… よく分かりません。
■埋門跡(うずみもんあと)
発掘調査により土砂・崩された石垣の石材を取り除くと本来の石垣や階段、水路の跡などが確認されたとの事。
■本丸門跡
入口の空間に入ると建物の基礎となる礎石が並んでおり櫓門が建てられていたと考えられます。
その先に階段が設けられていますが他の門跡と同じく一揆後に破壊され階段の踏石はわずかしか残っていません。
■本丸跡
本丸の曲輪は約8000㎡と広大で 城の北西には虎口が備えられていました。
島原の乱と言われる一揆の際、総大将の天草四郎など指導者層が立て籠り死後まで籠城戦が行われた場所です。
一揆後は再び拠点とならないよう幕府軍によって建物・石垣が徹底的に破壊され地中に埋められたとの事。
本丸の調査では傷ついた人骨、十字架・メダイ・ロザリオ球など信心具も出土しました。
ちょっと不思議に思ったのは金属で網型のゴミ箱がこの近辺に10個以上ありそうなのですがすべて逆に返されています。
ゴミは持ち帰ってって意味なら置かなけりゃいいと思うんですけどね…?
約300m沖合に約1000mの浅瀬があり「白洲」と呼ばれているそうです。
世界で3ヶ所しかないそうで旧暦の3月と8月の最干潮時にはその姿が見られるとの事。
4月~7月の大潮の際に上陸が可能との事ですよ。見るだけでもいつかきっとって思っている私がいます(笑)
昨年の大雨で陥没箇所があり現在も立ち入り禁止区間が設定されています。
■櫓台跡(天守台跡)
調査時には石垣の上部や隅が大きく破壊され土砂や石垣の石材で埋め尽くされていました。宣教師が残した報告書には三層の櫓が建てられていたと記されています。
端まで行き下を見ると桜の木の奥に有明海そして天草の島々が見えています。
これに青空が有ったら完ぺきだったのが残念でなりません…
■天草四郎時貞の碑
一揆の際は15歳で総大将となり88日間の籠城の後ここ本丸で首を切られたとの事です。
この碑は西有家町にある民家の石垣の中にあったものをこの場所に移したとの事。
すぐ奥の柵の外にある海側を向いている三体の石像が何を見そして思っているのか…
■左分利九之丞の墓
鳥取藩池田家の家臣で一揆の際、使者として息子と共に有馬の地に来た人物。
死の直前側にあった石に名と日付を刻んだと伝えられています。
佐賀鍋島家の記録もあり、また延宝2年(1674)の古絵図も残っているそうです。
■池尻口門跡
他の門と同様に一揆の後、幕府軍に破壊され埋め尽くされていました。
石垣は最大で1.7m程の高さしか残っておらず石垣の隅角は両側とも根石1石のみが残る状況。
少し下りると一本の桜のが目に入ります。
遠く雲仙普賢岳、そして私の地元の山である眉山が見えていますが青空ではないのが残念…
■石垣跡
原城は本丸のみ石垣が確認されており、ほかの曲輪は土造りとなっており近世の城郭と中世城郭の名残がみられるという特徴があります。
自分の休みと天候・桜の開花がうまくかみ合わなかったのが残念でした。
南島原市の観光案内図もあったので上げておきます。
お立ち寄りの際の参考にして頂けると幸いです。一度は白洲を見たいって思っている私でした。